下に行くほど新しいです。

現パロ、転生パロ。台詞のみ、団庄

庄「夜、ってさ」
団「夜?」
庄「うん。……昔は、もっと暗かったよな」
団「あー……。うん、だな。電気なんてなかったし、蝋燭だって今のよりずっと暗かったから、ホント真っ暗だった」
庄「唐突だけどさ。……変わったなぁって思って。あの頃は地蔵の出入りにあんなに気を使ったのに、今じゃ月のことを地蔵だなんて言うこともない。それどころか暗い道は気味が悪いなんて思う始末でさ」
団「アハハ、それは分かるな。あの頃は明かりもない森を平気で走ってたのが嘘みたいだ。俺も今は、本物の馬に乗りこなせる自信ないよ。そりゃ、二時間も乗れば勘は戻るかもしれないけど、やっぱ昔と今じゃ全然生活が違うしさ」
庄「うん、それはそうなんだけど。……ちょっと、センチメンタルなだけ」
団「……庄左ヱ門は真面目だしなぁ。普段は切り替えが得意なくせに、たまに考えても仕方ないことでグルグル悩んじゃうのも変わってない」
庄「たまにはね」
団「おう、たまにはな」
庄「団蔵の単純さ加減が、今は心底羨ましいよ」
団「バカ言うなよ庄左。俺だってセンチメンタルな時期くらいあったんだから」
庄「へぇ、それは初耳だ」
団「ただまぁ、変わってないものも沢山あるから平気って思い直したくらいだな。特に一個」
庄「なに、死んでも直らなかった字の酷さ?」
団「ひっでぇ!そんで違うし!!もっとあるんだよ、こう、大事なことが!!」
庄「……嫌な予感だ」
団「俺が好きなのはやっぱり庄左だって、それが変わんなかっただけで充分幸せじゃん!」
庄「…………そういう直球どストレートなとこは、正直変わってくれても良かったよ」


−−−−−


室町、こへ滝要素。台詞のみ、滝夜叉丸と三治郎

滝「おぉ、ちょうどいいところに! おい、そこのアホのは組!! ちょっと私の話を聞いてはくれまいか!」
三「やだなぁ、僕はそんな名前でもないしそんな風に呼ばれて黙ってる組に所属してもないですよー。とりあえずちゃんと夢前三治郎って呼んでください。あと自慢話ならお断りします」
滝「ふふん、憧れの先輩に不意打ちで話し掛けられたからといってそんなに緊張しなくてもいいものを。まぁ私のように文武両道、眉目秀麗、委員会からの人望も厚く学園の期待を背負った素晴らしい素質を持つ者を目の前にしてはそうせざるを得ない気持ちも分からなくもな」
三「ウザいんで失礼しまーす」
滝「だぁあああちょっと待てちょっと待てぇええ! 照れ隠しにも程があるだろう三治郎!! 傷付く! 私の繊細な心が傷ついてしまう!!」
三「照れ隠しじゃないですもん。……分かりましたよそんな顔しないでくださいよ。聞きますってば、もう」
滝「おぉ、やっと素直になってくれるか! ふぅ、まったく遠慮がちな後輩の緊張を解くのも楽ではないな。時に三治郎。金吾から聞いた話なんだが、お前は休みの日には山伏の修行に行っているとか?」
三「へ? あ、はぁ。父が山伏なので、それと共に播磨の山で修行してますけど」
滝「そうかそうか! それでな。山伏はいわば宗教者ではないか。……どうだ、三治郎。美の神というのはこの国に存在するのだろうか」
三「…………はい?」
滝「美の神だ、美の神! 南蛮では何やら美しい女神がいると聞くが、この国ではどうなのだ! いかに成績優秀なこの平滝夜叉丸でも、宗教のことはなかなかにな」
三「……密教なら、愛染明王が一応……そうだと思いますけど。多分」
滝「ほほう、明王! ならば男性なのだな!?」
三「神様ですから明確な性別はないはずですけど……まぁ……。確か愛と美、それと武道を守護する神様だったと……」
滝「そうかそうか! なるほど、得心したぞ三治郎! これですべての疑問が解けた!!」
三「……なんのですか」
滝「いや、恥ずかしながらこちらの色恋話になってしまうのだがな。私の情人が七松先輩だということは、遺憾なことにあの人本人が言い触らしているためにお前達も知るところだろう。それでふと気付いたことがあり、先日から悩んでいたのだ。美や色恋にとんと興味のなさそうな七松先輩が、なぜ私に懸想をなさったのかとな」
三「はぁ」
滝「しかしこの滝夜叉丸、お前の話を聞き全てを悟った!! なんのことはない、私はその愛染明王という神がこの世に顕現した存在なのだ! そう考えれば、この私の素晴らしい美しさ、才能、頭脳明晰である説明も容易につき、尚且つそうであるならばあの七松先輩をもってしても私に心奪われてしまうのもまた当然ではないか!! ふぅむ、我ながら恐るべき事実に気が付いてしまった……。いやこれもまた私のこの頭脳をもってして廻らせなければ辿り着けなかった真理とも……」
三「…………ホンットうざいなぁ……この人……」


−−−−−


現パロ、CPなし。台詞のみ、彦四郎と庄左ヱ門中心

庄「なあ彦四郎、昨日の見た?」
彦「見た?って……。あ、あれか」
庄「そう。あれさ、うまくすれば現代における新しい遁術として活用できないかな」
彦「んー、どうだろう。鉢屋先輩が好きそうなカッコだなとは思ったけど」
庄「多少時と場所を選ぶけど、やれないことはないと思うんだけどな……」
伊「……ねぇ、なんの話してんの」
庄「昨日テレビでやってた」
彦「全身鏡張りで透明人間化計画」
兵「あー……。庄ちゃんも彦にゃんも好きそーね」
彦「ひこにゃん言うなぁあああああ!!」
一「でもアレ楽しそうだよねー」
伝「流すな兵太夫!」
左「お前も喜んでないで止めてくれ一平!!」


−−−−−


室町、方言ネタ。匂わせる程度にCP

 かたりと音を立てて扉が開く。委員会もなく、一人部屋で暇を持て余していた団蔵が顔を上げた。
「おかえりー虎若、おせんどさんー。って……どうした? 物凄く難しい顔してる」
「んー……。いやさぁ、さっき委員会で三治郎とちょっと喧嘩しちゃって」
「三治郎とぉ!? 珍しいね」
「うん、それがさぁ。よく分かんない言葉を投げつけられて走って行かれちゃって……」
「分かんない言葉?」
「そう。虎若のアホ、無神経、このダボ! ……って。なんかほら、気になっちゃってさ。団蔵の言うおせんどさんってのも、お疲れさんって意味知ったの、入学してからだし」
「へへ、つい出ちゃうんだよなー、国言葉。しかし、ダボねぇ……。なんだっけ、父ちゃんや清八がなんか言ってたような気もするけど……」
「ホント!?」
「ちょっと待てよー。三治郎って播磨出身だったよね? 確かそっちの……。……あ、思い出した!!」
「なに、なに!?」
「僕らが使うアホとかバカとかと同じような意味だったはずだけど、確か物凄く不細工な魚の名前!!」
 沈黙。
「……不細工な……魚……かぁ……」
「え、あ、いやいや! 別に虎若のこと言ってるわけじゃないからさ! ほら!!」
「ん、いい。大丈夫。ちょっと今から三治郎に謝ってくる……」
 入室直後ではあるものの、気落ちした様子で再び部屋を出る虎若。それを頭を掻きながら見送り、団蔵は失敗したとばかりかくりと項垂れた。
「……あっちゃあ」
 一方のからくり部屋。なぜか伊助まで狩り出されての愚痴大会。
「でね!! 虎若ってばね!! 僕の力が足んないのを、女の子みたいだよねーって言うんだよ! 信じられる!? 思わず金的してやろうかと思った!!」
「マジでー? そりゃ虎若が悪いよね、三治郎は女の子扱いされるの大っ嫌いなのに。潰そうとしなかっただけ、三ちゃんよく我慢したよ」
「……まぁ、確かに虎若が無神経なのは認めるけどさ……。あいつの無神経さは今に始まったことじゃないんだから、三治郎も慣れてかなきゃ」
「うー……。それはそうなんだけどさぁ。僕の慣れる速さと、虎若の無神経が治る速さが違うから、どうっしてもムカついちゃって」
 膨れ面を見せる三治郎の頭に、伊助が優しく掌を載せる。
「まぁあんまり気張らず、こまとめこまとめ行けばいいよ。三治郎には兵太夫っていう最強の後ろ盾がいるんだから」
「こまとめこまとめ?」
「ゆっくりってこと。のんびりしろよ。兵太夫、あとは三治郎のことよろしく」
「頼まれなくたって、三ちゃんのことならよろしくされるよ」
「はっずかしい。じゃあね、二人とも」


−−−−−


日記では現パロ出現率が高い気がします。