成長は組の面々に、【道を歩いているときに隣人に危険が迫ったら、どうやって助けるか】という質問をしました。





【回答:腰を抱き寄せる派】

「え、普通そうじゃねぇの!?」
「……まったく、これだから天然タラシは……」
「兵太夫の言い方には棘がある!!」
「まぁ一番手っ取り早いよね。相手を足元から移動させられるから」
「庄左ヱ門が言うと道理的だし、納得できるのになー」
「じゃあお前はなんなんだよ」
「簡単じゃん」
「俺だって一緒だって! なんで俺だけあぁいう風に言うかなぁ!?」
「普通だと思ってた辺りがね、天然タラシと言われる所以だよ団蔵」

(団蔵・兵太夫・庄左ヱ門)


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【回答:肩を抱き寄せる派】

「腰を抱くってのはちょっとなぁ」
「うん、あいつら恥ずかしいよな」
「腰抱くと、そのまま抱き締めちゃうもんなぁ」
「……虎若、それはどうかと思うぞ」
「え、そうかなぁ。だってそうなっちゃうだろ。きり丸だってそうならないか?」
「ならねぇよ!」
「えー。じゃあなんできり丸はこれなんだよ」
「咄嗟に手が出ると、ここじゃね?」
「あー! 分かる!」

(虎若・きり丸)


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【回答:手を引く派】

「一番穏やかだしね。相手も必要以上に驚かないだろうし」
「気遣い屋さんの伊助らしい答え方だよねー。僕はねぇ、肩とか腰なんて抱くと照れちゃうからー」
「……むしろあぁいう破廉恥な真似が堂々と出来る理由が分からない」
「金吾、なにもそんな顔しなくても。回答者の顔ぶれ見てれば、大体分かるでしょうに」
「金吾はすぐ真面目に考えちゃうからねぇ。ねぇ、しんべヱはー?」
「え、僕ー? 僕はねぇ、おシゲちゃんとデートの時にそういう癖がついちゃった」
「……そっか……」
「さすが学園一のバカップル……」
「サラッと惚気る辺りが大物の器だねぇ……」

(伊助・喜三太・金吾・しんべえ)


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【回答:突き飛ばす派】

「や、正直さぁ。この回答が僕しかいなかった時点で驚いてるんだよ。だってだって、土井先生と山田先生にずっと色んなことを教えてもらってきて、しかも危険なことがあるたびに突き飛ばされてきたんだよ? この方法で慣れちゃったって言うかさー」
(「……それで逆に怪我するのが分かってるから、助けられないように自分で逃げようって鉄則が出来たのを三治郎は覚えてんのか? 兵太夫」)
(「覚えてるんだけどね、どうっしても体が動いちゃうみたい」)
(「団蔵をカラクリに突き落とす感覚なのかもしれないけどね」)
(「庄ちゃん酷くね!?」)
(「あ、でもそれなら納得ー」)

(三治郎)


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【回答:その他】
「私の場合は……ほら……。助けるとか、咄嗟の時に庇うとか以前にさ……助けられることのほうが多いから……。こういう質問されてもさ……自分がどういう行動するのか、なんか予想も出来なくって……」
「……っ、乱太郎ごめん! オレ達が悪かった!!」
「ごめんねぇ、乱太郎!」
「そうだよな! お前は穴に落ちたり、山賊に絡まれたり、カラクリ発動させたり、雨の日でもないのにずぶ濡れになったり、歴代保健委員の中でも一、二を争うと言われる不運小僧だもんな!」
「そんな乱太郎が誰かに庇われる前に誰かを庇うなんてこと、夏に雪が降るくらい難しいもんね!! ホントにごめんね乱太郎!」
「…………謝られてるのか励まされてるのか、それとも無意識に罵倒されてるのか分かんなくなってきたんだけど……。きり丸としんべヱが、私のことをよーく分かってくれてることだけは分かったよ。ありがとうね」

(乱太郎)